削除依頼の議論は最低でも七日間続きますが、その間も記事が凍結されるという規定はありません。編集者は議論が終わるまで、出典を加えたり根拠のない記述を削ったりして記事を改善し続けることができます。常連の編集者たちはこの実践にWP:HEYという略称をつけています。議論を一気に止める、ごく単純な一言から来た名前です。「あ、これ、ちゃんと出典がついてる」。
ある郷土資料館についての記事は、作成されたその日の朝に削除依頼が出されました。提案理由は「有意な言及がなく、パンフレットのような文章」というものでした。一時間のうちに同じ二語を繰り返す削除意見が二件つきました。三日目、館とは何の関わりもない編集者が、元の記事が一度も引用していなかった資料を見つけます。四年前に地域紙が掲載した千二百語の特集記事と、州の郷土史協会の季刊誌に載った短い記事です。両方とも、資料館の創立と収蔵品に関する記述の脚注として加えられました。
削除依頼で指摘された問題を直すことは、たいていその是非を議論するより、関係者全員にとって有益な時間の使い方になる。
最初に削除意見を書いた二人は、その後議論に戻ってきました。一人は自分の発言に取り消し線を引き、「提案後に出典が追加されたので、残す方に変更します」と書きました。もう一人は元の発言をそのまま残し、その下に同じ二つの出典を示す発言を付け加えました。二日後に議論を終了させた管理者は、最初の朝の状態ではなく、その日の午後の記事の状態を評価し、終了時の説明で両方の出典を名指しで挙げました。
見た目だけを整える修正では、同じ結果にはなりません。宣伝的な形容詞を削る、壊れた出典タグを直す、インフォボックスを整理する——どれも記事を仕上がったように見せますが、議論を終了させる人が実際に判断している唯一の問いには触れていません。その問いとは、独立した信頼できる出典が、どこかで既にその対象に十分な注目を与えているかどうかです。その不在を理由にした削除意見は、不在を取り巻く文章が整っても変わりません。
出典そのものと同じくらい、時期も重要です。六日目に、何の案内もなく出典を加えると、既に意見を述べた編集者は一度意見を固めた記事を改めて読み直すことは少ないため、議論が終わる前に見過ごされる危険があります。議論の中に「出典を二件追加、脚注4と5を参照」という短い発言を書いておくほうが、出典そのものより効果があります。議論全体を読み直させることなく、終了させる人にどこを見ればよいか正確に示せるからです。
対象との関係を開示している編集者であれば、記事を直接編集するより、議論の中で二つの出典を示し、関わりのない誰かに追加を委ねるほうが危険は小さくなります。修正自体はどちらの方法でも同じように記事に反映されます。ただ一方の方法だけが、話題を出典そのものにとどめ、誰がそれを探したかという話にはしません。